自分から勉強をどんどん進めるために必要な能力の話
15年以上家庭教師をやっていますと、自分でどんどん勉強を進められる子とそうでない子の根本的な違いが見えてきます。その違いをひと言で表すとするならば、論理的思考癖、と言えるのではないでしょうか。
ここで私が単なる論理的思考(ロジカルシンキング)ではなく論理的思考「癖」、とわざわざ表現したのは、論理的に考えたい、考えなくては気が済まない、という自発的な欲求があるかどうかが非常に重要だからです。
例えば、理科の単元である「日本の気象」を勉強する場合を例にとってみましょう。夏には小笠原気団、冬にはシベリア気団が発達することと、夏は太平洋側、冬は日本海側に雨(または雪)が多く降ることをそれぞれ習ったとします。ここで、論理的思考癖がない人はなぜそうなるのかの部分を考えたり覚えたりしようとせず、単なる事実の羅列として暗記しようとします。すると、「あれ、小笠原気団が発達するのは夏だっけ、冬だっけ」となり、覚えたつもりが忘れるといったことが多発します。一方、論理的思考癖がある人は、ここで「なぜ夏は太平洋側の方が雨が多いんだっけ」と考えます。教科書や参考書を読めば、発達した気団から風が吹き出すこと、空気は海上を通ることで湿った空気になることが書いてありますから、ここで「なるほど!夏は小笠原気団から風が吹き出し、それが太平洋を渡る際に湿った空気となり太平洋側の陸地に届くから雨が多いのか」と論理の繋がりごと覚えることができます。ここでさらに、「そっか、だから俺の住む東京も夏に雨が多いのか」と自分の知っている身の回りの知識と繋げることができれば完璧です。こうなれば、テストでも「えっと、俺の住む東京を含む太平洋側は夏に雨が多い、ってことは太平洋側に湿った風が吹き付けるってことだから、夏に発達するのは小笠原気団だな」と無理して暗記せずとも思い出すことができます。
つまり、論理的思考癖の大きな利点の一つとして、新たな知識を覚えやすく、忘れづらくなることが挙げられます。先ほどの例のように、身近な知識から論理を用いて新たな知識を編み出す、思い出すことができれば、暗記に頼らないため脳のハードディスクを大量に節約することができます。そうすればさらに新たな知識も入っていきやすい、という良い循環が生まれます。大量の前提知識が必要とされるテスト前や受験では特にこの循環が良い効果を及ぼします。最近では単なる穴埋めではなく理由を記述形式で答えさせる問題も増えてきていますので、そういった点でも有利であることは言うまでもないでしょう。
もう一つの大きな利点の1つは、考える行為それ自体が楽しいので無理なく続けられるという点です。論理というのはその性質上「Aが事実ならば〜という理由でBも事実と言えるぞ、そうなるとBならばCだから…」といった具合に次々と新たな論理のつながりを発見することができます。この「論理のつながりを発見する」ことの喜びをインストールできれば、誰に強制されなくても次々と考えたくなりますから、勉強がはかどるのも当然というわけです。先ほどの例で言えば、「そういえば湿った風は陸地に届いた後なぜ雨を降らせるんだっけ」と考えたくなりますから、さらに勉強が進んで行きます。
さらに、この思考癖は勉強以外の実生活でも大きく役立つという利点もあります。例として野球のバッティングを例にしてみましょう。ただ漫然とバットを振るのではなく、「さっきの一振りより、今回の方が球が捉えやすかったのはなんでだろう、そういえば、今回は肩が残っていたな、そうか、肩がまだ回っていなければある適度どんな球種にもその後対応できる、逆に肩が回るとそのあとはもう振るしかないから対応できないってことか」といったように論理的に考えながら練習を進めることで、自分の中に理論体系が徐々に組み上がってきます。この論理の積み重ねが1日、1ヶ月、1年と積み重なればやがて大きな差に繋がってきます。
つまりこの思考癖は生活のあらゆる点で活用できるため、なるべく早く身につけるに越したことはないのです。家庭教師スマートは、授業を通して論理的思考癖を生徒さんに身につけさせるのが非常に得意です。実際、当サービスを通じて考えるのが好きになり、楽しそうに勉強する姿が増えた生徒さんを何人も見てきました。しかも、一度考える癖を身につけてしまえば、そのあとは自分から楽しく続けるようになるので非常に費用対効果つまりコスパは高いと思います。当サービスを通じて、考えるのが楽しくなったという生徒さんが一人でも多く増えたらいいなと考えています。
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